"強いカラダ・ココロ・アタマをつくる"と表紙に書かれている本書は、身体とメンタルと脳の3つのカテゴリーに分けて、いかにしてベストコンディションをつくり、仕事で高いパフォーマンスを発揮するか、ということについて書かれています。
タイトルに"はたらく人"とあるように、対象としているのはいわゆるビジネスマン、特に比較的若く、普段の生活を見直してもうちょっと健康的な生活をしたいとか仕事で成果を上げたいと考えているような人たちでしょう。
3つのカテゴリーに分けて、広く浅く、基本的な知識を述べたり取り組みやすい事例を上げているので、普段から心身の健康に気を遣って勉強したり行動している人にとっては、物足りない内容だと思います。
各章で、参考になったことや今後実践していきたいことをピックアップしました。
カラダを鍛える37のヒント
この章では、食事・睡眠・運動に関する解説が書かれています。
「寝だめ」はむしろ悪影響
寝だめは貯金ではなく、借金を返しているようなもので、むしろ睡眠のサイクルを狂わすため、止めた方がいい。
それよりも、休日であっても平日と変わらないサイクルで寝て起きることにより、体の調子を維持できる。
メラトニンの重要性
光を浴びることが分泌量に関係している体内物質メラトニン。
睡眠と覚醒のリズムや美容、免疫機能などに影響するため、朝起きて朝日を浴びる、夜は22〜2時のゴールデンタイムに就寝するといった規則正しい生活が重要。
交感神経と副交感神経
パソコンやスマホの画面を長時間見ていると、交感神経優位の緊張状態になるため、定期的に休憩したり、寝る前は使用を避けた方がよい。
二日酔いには、水分補給によるアルコール分解と利尿作用による体外排出
コーヒーやお茶の利尿作用でアルコールを排出することで回復が早まる。
今までは水分補給しか意識していなかったので、今後はコーヒーも併用します。
基礎代謝を上げることで太りにくい体をつくる
20〜30代をピークに筋肉量が低下すると同時に、基礎代謝も低下する。
つまり、何もしないだけでどんどん太りやすい体になっていくということ。
運動によって筋肉をつけ、基礎代謝を上げることで健康的な肉体を維持できる。
アタマを鍛える21のヒント
ながら活動は効率が悪い
休憩中に食事をしながらも仕事をすると、脳が休まらず、効率が低下する。
休憩時には、パソコンやスマホから離れて、場合によっては仮眠をとる。
3食の食事が肥満防止にもつながる
朝食を抜くと、脳のエネルギーが不足するだけなく、昼食を食べた際に血糖値の急激な上昇を招き、脂肪を溜め込むことになるし、食事の間隔が長く空くと、次の食事の際に過剰に栄養を吸収し、太ることになる。
有酸素運動は脳にもよい
血流がよくなる有酸素運動は、脳内物質であるニューロンをつくるための重要要素・BDNFの生成にも効果があるため、肉体だけでなく、脳の健康にもよい。
ココロを鍛える16のヒント
笑顔だから楽しくなる
楽しいから笑顔になるのではなく、笑顔だから楽しくなる。
普段から笑顔を心がけていれば、何事も楽しく感じられる。
目標に必要な2つの要素
困難さ:自分にとってハードルが高く努力が必要
明瞭さ:目標達成に向けた道のりが見えている
運動によって脳も鍛えられる
筋肉が筋トレによって破壊され再構築することで強くなるのと同じような現象が脳内でも起きるため、運動することで肉体だけではなく、メンタルも鍛えることができる。
おわりに
参考になったこと、ご自身の生活に取り入れようと思えることはありましたか?
読みやすい本なので、もっと知りたいと興味を持たれた方は購入してみて下さい!