Rio Blog

世界のどこかでゆるく生きるITエンジニアのブログ

ITエンジニアが日商簿記3級を取得した話

取得の理由

ドメイン領域の知識と理解

現在の会社が注力していてなおかつ私が担当しているのが経理関係のシステム開発で、そのあたりの知識や理解があった方が開発がスムーズにいくだろうというのが理由です。会社としても社員に簿記の取得を積極的に推奨していて、合格すると報奨金がもらえる仕組みになっていたというのもモチベーションとして大きかったです。

世の中の解像度を上げる

簿記や会計、経済関連の知識があることで、日々の生活やニュースで得られる情報量を増やしたり解像度を上げたいという副次的な理由もあります。なぜそうするかというと、将来の予測と備えに繋がるからです。完全に見通すことは無理でも、知識と情報を組み合わせて、「世の中こうなっていきそうだなぁ」と考えることはできますよね。

勉強時間

80~100時間くらい。

平日は朝の始業開始前と、夜に自宅で寝る前に。週末は日中時間を確保してという感じ。通勤時間中に、電車内でスマホを使って仕訳の問題を解いたりもしてました。

下記の通りChatGPTに聞いても同じく100時間前後という答えが返ってきたので、まあこんなもんなんでしょう。知識や経験がある人ならもう少し短時間でいけそうですが。

勉強方法・教材

使用したのは下記の2冊です。参考書と問題集を一冊ずつで、どちらも定番のようです。

紙の書籍を購入する場合は、最新版をオススメします。問題形式や出題傾向が異なる可能性がありますので。メルカリなんかで適当に安いのを買うと、版が古かったなんてことになりかねませんのでご注意を。

また、ネット試験を受験される方は、そちらにも対応した問題集を購入し、事前に慣れておくことも重要です。上記の書籍ですと、中にパスワードが記載されていて、それを出版社のHPから入力することで、模擬試験5回分も利用できます。

学習方法は、参考書を一通り読んだあとは問題演習を繰り返しつつ適宜参考書に戻るというオーソドックスな方法でOKです。以下、僕の経験をベースにポイントとか注意点みたいことを共有します。

  • 模擬試験は最初は全くわからなくて点数も低くて絶望するが、気にしなくてよい。
  • 最初は仕訳の問題をたくさん解いて、完璧と言えるレベルまで精度をあげるべき。
  • 試算表や決算表の作成は、仕訳をマスターしたあとで、問題を解きながら慣れる。

資格・検定について

最後に資格試験を受けることについて、僕の考えをつらつらと書いてみます。ただの思考の整理・言語化なので、役に立つ内容にはならないと思いますが。

よくある「資格は 役に立つ or 立たない / 必要 or 不要」論についてですが、「基礎レベルの体系的な知識を身につけるのには有用」と考えています。簿記3級とかITパスポートとかですね。最低限の知識やスキルがまんべんなくカバーできて、同僚や先輩社員、その界隈の人と会話できるようになります。ただ、取得したからといって就職や昇給に有利になる武器ではありません。

そのへんの目的や有用性を理解したうえで勉強したり取得するのは、全然いいと思うんですよね。問題は「エンジニアになりたいから、ITパスポートをとろう」みたいな間違った認識と目標設定をしちゃうことでして。また、趣味の資格に関しては他人がとやかく言うことではないですね。

エンジニア界隈における資格

英語に対する苦手意識やコンプレックスがある人は世の中に多いので、TOEIC高得点に価値を感じてる人も多く、錯覚資産としても機能します。それに対して、IT関係の資格ってコンプレックスの解消とかにはならないし、知名度が低いから羨望とかも得られないわけですよ。

資格を持ってない人の方が多いので、自らを肯定するために「資格なんて意味ないよ」「実務経験の方が重要」といった考えや言説が広まりやすいというのもあるでしょう。逆に「資格持ってる方がかっこいいよね」「AWS12冠だと年収1,000万円確定」という方向に価値観がシフトする未来はあまり見えません笑。

ただ、開発エンジニアと比較して、インフラエンジニア界隈はなぜか資格の価値が若干高いように感じますね。X/Twitterを見ていると、AWSLPICなどを熱心に取得している人が割といます。正直それについてはよくわかっていなくて、なぜそうなっているのか分かる人がいたら解説してほしいです。